今回の生誕100周年記念イベントはパート1とパート2に分かれ、東京と山形で1日ずつ開催します。パート1「21世紀のアンドレ・バザンに向けて」では、20世紀中葉の限られた期間しか活動しなかったバザンが、どのような今日的意義を持つのかを考察するとともに、研究会会員による最新のバザン研究の一端を披露します。パート2「映画とアダプテーション――アンドレ・バザンを中心に」では、バザンの中心的なテーマの一つだった「アダプテーション」に焦点を絞り、単なる文学作品の脚色を越えたその諸相を探ります。
なお、特別ゲストとして、世界的なバザン研究の第一人者であるダドリー・アンドリュー氏(イェール大学)をお招きし、両パートで基調講演をしていただきます。また、東京での基調講演を受けたラウンドテーブルでは、映画監督の濱口竜介氏にも加わっていただき、バザンのアクチュアリティについて討議を行います。さらに、山形ではフランス文学者の吉村和明氏(上智大学)にもゲストとして研究発表を行っていただきます。
【12/5追記】なお、京都文化博物館フィルムシアターでは12月22日(土)に、ダドリー・アンドリュー氏の基調講演や『近松物語』4Kデジタル修復版上映を含む溝口健二生誕120年記念国際シンポジウム「『近松物語』における伝統と革新」が開催されます。詳細は、こちらをご覧ください。
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アンドレ・バザン生誕100周年記念イベント
パート1「21世紀のアンドレ・バザンに向けて」
【日時】2018年12月16日(日) 13:00-18:30
【会場】東京大学駒場キャンパス 21 KOMCEE West 地下1階レクチャーホール アクセス キャンパスマップ
【タイムテーブル】
13:00-14:30
基調講演
ダドリー・アンドリュー(イェール大学)「この残酷な世界をめぐるバザンの統合的パースペクティヴ」
Dudley Andrew (Yale University), “Bazin’s Integral Perspective on Our Cruel World”
14:45-16:15
第一部 ラウンドテーブル「バザンのアクチュアリティ」
野崎歓(東京大学)/濱口竜介(映画監督)/三浦哲哉(青山学院大学)/ダドリー・アンドリュー
Kan Nozaki (University of Tokyo), Ryusuke Hamaguchi (Film Director), Tetsuya Miura (Aoyama Gakuin University), Dudley Andrew
16:30-18:30
第二部 研究発表「バザン研究の現在」
堀潤之(関西大学)「バザン以前のバザン――「写真映像の存在論」草稿を読む」
Junji Hori (Kansai University), “Bazin Before Bazin: Reading the Manuscript of ‘Ontology of Photographic Image’ ”
角井誠(首都大学東京)「俳優の逆説――アンドレ・バザンの演技論」
Makoto Sumii (Tokyo Metropolitan University), “Paradox of the Actor: Bazin on Film Acting”
伊津野知多(日本映画大学)「存在に触れるまなざし――観客論としてのバザン的リアリズム」
Chita Izuno (Japan Institute of the Moving Image), “Looking Is Touching: Bazin’s Realism as Theory of Spectatorship”
総合司会:野崎歓
Moderator: Kan Nozaki
入場無料、事前予約不要
日本語・英語(通訳あり)
【会場】東京大学駒場キャンパス 21 KOMCEE West 地下1階レクチャーホール アクセス キャンパスマップ
【タイムテーブル】
13:00-14:30
基調講演
ダドリー・アンドリュー(イェール大学)「この残酷な世界をめぐるバザンの統合的パースペクティヴ」
Dudley Andrew (Yale University), “Bazin’s Integral Perspective on Our Cruel World”
14:45-16:15
第一部 ラウンドテーブル「バザンのアクチュアリティ」
野崎歓(東京大学)/濱口竜介(映画監督)/三浦哲哉(青山学院大学)/ダドリー・アンドリュー
Kan Nozaki (University of Tokyo), Ryusuke Hamaguchi (Film Director), Tetsuya Miura (Aoyama Gakuin University), Dudley Andrew
16:30-18:30
第二部 研究発表「バザン研究の現在」
堀潤之(関西大学)「バザン以前のバザン――「写真映像の存在論」草稿を読む」
Junji Hori (Kansai University), “Bazin Before Bazin: Reading the Manuscript of ‘Ontology of Photographic Image’ ”
角井誠(首都大学東京)「俳優の逆説――アンドレ・バザンの演技論」
Makoto Sumii (Tokyo Metropolitan University), “Paradox of the Actor: Bazin on Film Acting”
伊津野知多(日本映画大学)「存在に触れるまなざし――観客論としてのバザン的リアリズム」
Chita Izuno (Japan Institute of the Moving Image), “Looking Is Touching: Bazin’s Realism as Theory of Spectatorship”
総合司会:野崎歓
Moderator: Kan Nozaki
入場無料、事前予約不要
日本語・英語(通訳あり)
パート2「映画とアダプテーション――アンドレ・バザンを中心に」
【日時】2018年12月20日(木) 14:00-17:00
【会場】山形大学人文社会科学部1号館3階 301教室 アクセス キャンパスマップ
【タイムテーブル】
14:00-15:00
講演
ダドリー・アンドリュー(イェール大学)「アダプテーションからエクリチュールへ――アンドレ・バザンの成熟」
Dudley Andrew (Yale University), “From Adaptation to Ecriture: the Maturity of André Bazin”
15:10-17:00
吉村和明(上智大学)「可能性としてのアダプテーション――ロベール・ブレッソン『ブローニュの森の貴婦人たち』をめぐって」
Kazuaki Yoshimura (Sophia University), “The Possiblility of Adaptation: On Robert Bresson's Les Dames du bois de Boulogne”
須藤健太郎(首都大学東京)「「不純な映画のために」の仮想敵」
Kentaro Sudoh (Tokyo Metropolitan University), “What Does ‘For an Impure Cinema’ Argue Against? ”
大久保清朗(山形大学)「忠実さをめぐって――フランソワ・トリュフォー「フランス映画のある種の傾向」におけるアダプテーション批判」
Kiyoaki Okubo (Yamagata University), “Adaptation and Fidelity: Truffaut and Bazin in ‘A Certain Tendency of French Cinema’ ”
司会:野崎歓(東京大学)
Moderator: Kan Nozaki (University of Tokyo)
入場無料、事前予約不要
日本語・英語(通訳あり)
【会場】山形大学人文社会科学部1号館3階 301教室 アクセス キャンパスマップ
【タイムテーブル】
14:00-15:00
講演
ダドリー・アンドリュー(イェール大学)「アダプテーションからエクリチュールへ――アンドレ・バザンの成熟」
Dudley Andrew (Yale University), “From Adaptation to Ecriture: the Maturity of André Bazin”
15:10-17:00
吉村和明(上智大学)「可能性としてのアダプテーション――ロベール・ブレッソン『ブローニュの森の貴婦人たち』をめぐって」
Kazuaki Yoshimura (Sophia University), “The Possiblility of Adaptation: On Robert Bresson's Les Dames du bois de Boulogne”
須藤健太郎(首都大学東京)「「不純な映画のために」の仮想敵」
Kentaro Sudoh (Tokyo Metropolitan University), “What Does ‘For an Impure Cinema’ Argue Against? ”
大久保清朗(山形大学)「忠実さをめぐって――フランソワ・トリュフォー「フランス映画のある種の傾向」におけるアダプテーション批判」
Kiyoaki Okubo (Yamagata University), “Adaptation and Fidelity: Truffaut and Bazin in ‘A Certain Tendency of French Cinema’ ”
司会:野崎歓(東京大学)
Moderator: Kan Nozaki (University of Tokyo)
入場無料、事前予約不要
日本語・英語(通訳あり)